HOME » 大学院生募集

大学院への進学を考えている方へ

当研究室では、大学院生(修士・博士後期課程)を募集しています。
これまでの研究や出身大学を問わず、研究に取り組んでみようという方の応募を歓迎します!
研究室の見学や相談なども歓迎しています。興味ある方は気軽にお問い合わせ下さい。

研究について
これまで、原子核・素粒子物理についての研究は数多くなされてきました。これらについては現代においても多くの研究がなされていますが、分かってきたことも数多くあり、それらを利用することで新たな現象を起こしたりこれまでには不可能であった事を実現できるようになります。 例えば、原子核の寿命は、素朴に考えれば不変であると思われるかもしれませんが、実は他の原子核との相互作用によって変化することがあります。 また、原子核からのγ線は高いエネルギーを持っているにもかからわらずとてもその線幅(自然幅)が狭いため、これまでの方法では困難であった超高分解能の測定が実現出来ます。そのため、物質・生命科学研究のための強力な研究手法ともなりえます。 (研究内容のところに当研究室で行っている研究についての簡単な紹介がありますので見ていって下さい。) このような原子核現象について理解を深めることで新たな現象を探索し、さらにそのような新しい現象を利用した先端的な物性研究に挑戦しています。
研究テーマの選択について
研究テーマは相談のうえで意志を尊重します。相談の際には、それぞれの人が得意とするところを発揮しやすいように考慮します。 最初は、原子核における基礎的な現象・制御の研究、新しい分光法の開発研究、新しい分光法を用いた物性研究などのテーマを幾つか用意して、その中で興味の持てそうなテーマを選択してもらうことになると思いますが、独自の提案があればもちろん受け付けます。 研究テーマで若干の違いはあるかもしれませんが、各人が1つの研究テーマに取り組むようにしています。
研究の進め方について
研究において良いところは自分のやり方で行えるところだと考えています。 理論的な解析や計算が好きな人もいれば、試料作りや装置開発が好きで地道な作業にも取り組める人もいます。実験研究においてはどちらでも熱意を持って取り組めばそれに応える結果が期待できます。 当研究室では各人の自由な発想やアプローチでの研究を尊重しますので、”自分の得意なやり方、スタイル”で研究を行っていけば良いと思います。 もちろん、そうは言っても自分の長所に気付いていない人やなかなか伸ばせない人への助言も惜しみません。
当研究室の特徴
当研究室は京都大学複合原子力科学研究所にありますが、原子炉を用いた実験以外にも、放射光やライナックを用いた実験にも力を入れています。 特に核共鳴散乱(放射光を用いて原子核を励起する実験)では当研究室がその一翼を担っており、世界的にも最先端の研究を推進していると自負しています。 当研究室の研究テーマは戦略的創造研究推進事業(CREST)科学研究費基盤S課題などの大型プロジェクトに採択され、関連装置の拡充を数多く予定しています。 今まさにこの分野の飛躍的な発展の時期にあたり、国外の他施設の追随を許さない世界に先駆けた設備での研究が可能です。 当研究室では原子核物理学から物性物理学への境界領域の多岐にわたった研究を行っており、大型放射光施設(高輝度X線)、ライナック(電子線)、原子炉(中性子線)、放射性同位元素(γ線)、 新たに建設されたFFAG加速器(陽子線等)を利用した、さまざまな研究を自由に行うことができるなど、既存の研究にとらわれずに新たな研究分野を開拓できる可能性に満ちています。
また、”京都大学大学院案内2014-地球社会の調和ある共存を目指して-”(79ページ)の原子炉実験所の欄にも説明がありますので、時間があったらお読みください。
大型プロジェクトの研究
これまで、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)研究課題 「物質科学のための放射光核共鳴散乱法の研究」(2005年度~2010年度)において、 研究代表となって国内の5研究機関のグループ(高輝度光科学研究センター、日本原子力研究開発機構、高エネルギー加速器研究機構、兵庫県立大学、名古屋工業大学)と大型プロジェクト研究を実施しました。 さらに、2012年度から5年間の計画で、科学研究費補助金 基盤研究S 「同位体特定による局所状態解明のための先進的メスバウアー分光法開発」 が代表者として採択され、 名古屋工業大および日本原子力研究開発機構 の研究グループと共同研究を開始いたしました。 これらの研究課題は、ピアレビュー(専門家による課題審査)によって採択されるものです。 (科学研究費の採択結果については、科学研究費助成事業データベース(https://kaken.nii.ac.jp/)で調べる事が出来ます。 リンク先の詳細検索をクリックして、調べたい研究者の”研究者名”と”所属期間”を入力する(さらに”代表者のみ”にチェックを入れる)と課題の採択状況が表示されます。)
国内外の共同研究
東大、阪大、KEK、九大、名古屋工大、慶応大、同志社大などの多くの大学や研究機関、および京大内の他の研究グループと核共鳴散乱およびメスバウアー分光法の共同研究を実施しています。 また、アメリカのスタンフォード大学やイタリアのトリエステのシンクロトロン放射光施設など、海外の研究グループとも共同研究を実施しています。(スタンフォード大学との共同研究の成果)
他大学や他分野からの入学について
当研究室でおこなっている研究は、”原子核で起こる現象を理解して、それを用いた物性研究への懸け橋”となるような研究を目指していますので、これまで行ってきた研究が必ず何らかの役に立つものとなると思います。 また、新しい研究に挑戦していくときは、装備はあまり重くない方が自由に身動き出来て良いものです。 興味を持って取り組んでいただける方を、出身大学・これまでの研究分野を問わず歓迎します。
選考について
当研究室は理学研究科 物理学・宇宙物理学教室(物理学第二分野)で選考を行っています。 本学理学部物理学専攻の方はもちろん、他分野、他大学の方の応募も歓迎しています。 選考の詳細は理学研究科の 大学院募集についてのページをご覧ください。 (当研究室では修士課程の募集を行いますが、博士後期課程からの編入学も歓迎です。)
熊取での学生生活
複合原子力科学研究所のある熊取町は、関西空港まで15分、天王寺まで30分という非常に便利な立地条件のため、近年、大阪のベッドタウンとして急速に発展した住みやすい町で、生活上の困難はありません。 また、原子炉実験所には研究室がいくつもあって大学院生もけっこういるため、学生同士の交流もさかんです。 他に大学や専門学校がいくつかあるため、リーズナブルな学生向けのアパート・マンションも沢山あります。 せっかくの大学院での研究生活ですので、大型設備を有する研究所でたっぷりと研究生活を楽しむのもいいのではないでしょうか。
研究室見学
当研究室についてもっと詳しく知りたいという方には、研究内容や熊取での研究生活などについてお話しますので、是非見学に来て下さい。 随時受け付けていますので、こちらまで連絡を下さい。 また、例年5月ごろには京都大学理学部でローレンツ祭および大学院説明会が開催されますので、こちらにも気軽にお越しください。
ページのトップへ戻る