
2018-2023
科学研究費助成事業(科学研究費補助金)基盤研究(S)
新世代中性子構造生物学の開拓
Neutron Structural Biology for Next Generation
研究代表者: 杉山正明 (京都大学 複合原子力科学研究所 教授)
本研究では、最新の中性子分光器を利用し、生命機能に直結した蛋白質の構造変化やダイナミクスの解明を主題とした「新世代の中性子構造生物学」を開拓します。そのために、「開発研究」と「実証研究」を軸に研究を進め、構造生物学の目標である「立体構造に基づく蛋白質機能の予測・改変」の実現に繋げます。
具体的には、開発研究では生命科学におけるミッシングゾーンであったメゾスケールの時空間領域での構造・ダイナミクスを解明するための新たな中性子計測技術を基軸に計算科学や関連する測定手法を統合した解析プロトコルを確立・標準化します。
また、実証研究では上記プロトコルを用いて「時空間階層性を持つ蛋白質の各階層の構造揺らぎや階層間の連携関係」を解析し、生理的条件下での無秩序な分子振動を分子集団の秩序的な共同運動に変換する機構を解明します。
Keywords: 蛋白質ダイナミクス 中性子散乱 重水素化 計算機シミュレーション
