ウクライナ国内ニュース

2001年1月-3月



 
 
 
  


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2001年1月




01/01/03
ウクライナの2000年のインフレ率は25.8%で、年当初予測の19.2%をうわまった。クチマ大統領は12月29日、2001年のインフレ率は下がり、GDPは5%成長すると述べた。

01/01/04
モスクワの「アーギュメント・イ・ファクト」紙は3日、Gongadze事件はウクライナの「クチマ・ゲート」であり、「政治的チェルノブイリ」に発展している、と報じた。

01/01/04
ウクライナの国家負債は、1999年1月の649億フリブナ(118億ドル)から。現在546億フリブナに減少した。Yushchenko首相によると、国家負債の72.1%は国内で、27.9%が国外である。負債額は、GDPの50%以下である。

01/01/08
ウクライナ当局は6日、前大統領ボディガードで、Gongadze失踪事件に関連してクチマ大統領と側近が会話しているテープを発表したMelnichenkoに対する司法捜査に着手した。「クチマゲート」キャンペーンの参加者は、街頭で議会でクチマ大統領の退陣を要求している。

01/01/10
休暇明けの10日、クチマ大統領とPotebenko検事総長の辞任を要求して数百人が議会ビルの前でピケットを行なった。一方、約100人がクチマ大統領を支持して集まった。

01/01/11
Potebenko検事総長は10日の議会で、昨年11月にキエフ近郊で発見された首なし死体は、DNA鑑定の結果99.6%の確立で、行方不明ジャーナリストGongadzeである、と述べた。また、クチマ大統領がGongadze失踪に関与した証拠として、元ボディーガードMelnychenkoが発表した録音テープは、偽物の疑いがあり、名誉毀損事件として捜査中である、と述べた。

01/01/11
ウクライナの主要都市で、クチマ大統領を支持するデモが行なわれ、ハリコフで5万人、Luhanskで3万人が参加した。一方、キエフの反クチマ・ピケに参加したのは300人だった。

01/01/12
PACE(ヨーロッパ議会評議会)代表Severinsenは、MOROZテープをPACEの専門家によって鑑定する用意があり「MOROZテープが本物であれば、ウクライナのウォーターゲート事件となろう」と語った。一方、社会党リーダーMoroz氏は、Melnychenkoはクチマ大統領を300時間におよんで盗聴していたと語った。

01/01/13
Potebenko検事総長は12日、クチマ大統領の前ボディーガードMelnychenkoが録音したとされるテープは、Gongadze氏の行方不明事件と関係がある証拠とはとは認められないと述べた。仮に、外国専門家がテープの信憑性を認めたとしても、不法な手段で入手されたものは証拠としては認められないと述べた。

01/01/17
Zarudna首相報道官によると、ウクライナの2000年のGDPは前年に比べ6%増加した。農業生産は7.6%、工業生産は12.6%の増加であった。

01/01/19
ウクライナ議会は18日、昨年の国民投票に基づく憲法改正案を否決した。大統領に議会解散権を与える条項は、成立に300人の賛成が必要なのに、204人の賛成しかなかった。共産党、社会党、祖国党は投票をボイコットした。一方、現在の複合選挙制度を廃止し、比例代表制に変更する法案は、254対17で採択された。

01/01/22
クチマ大統領は19日、ガス密輸と脱税容疑で検察から告発されていたTymoshenkoエネルギー燃料担当大臣を解任した。一方、Zarudna首相報道官によると、Yushchenko首相は、大統領に対しそのような解任要求はしていない。

01/01/22
ウクライナ最高検察局は20日、昨年9月にキエフ郊外で発見された死体を、行方不明ジャーナリストGongadzeの妻と母に埋葬のために引き渡すことに合意した。ただし、検察局によると、死体がGongadzeのものであると公式に認められたわけではない。

01/01/23
約30のウクライナの右翼組織が結集し、民主国民勢力「ウクライナライトウイング」を旗揚げした。参加したのは、ウクライナ国民ルフ、祖国党、ウクライナ共和国党、ウクライナ民族組織、ウクライナコサックなどである。同盟の目的は、ウクライナ民族概念と右翼選挙ブロックの確立である。

01/01/25
内務省前で24日、クチマ大統領とKravchenko内務相の辞任を求めて約100人がピケットを行なった。ピケットグループのリーダーによると、20以上の都市で抗議行動が行なわれている。

01/01/26
ヨーロッパ議会評議会は25日、ウクライナでのジャーナリストに対する脅迫、攻撃、殺人を憂慮し、表現の自由に対する当局の関与を避難する決議を採択した。

01/01/26
国家安全保障会議議長Marchukは25日、ウクライナ経済が裏経済に浸食されており、金融の52%が正規な活動以外で流れていると述べた。

01/01/30
政治学者Polokhalaは「Eastern Economist Daily」紙で30日、クチマ大統領は国家全体の30?40%しかコントロールしていない、と述べた。そのことは、Tymoshenko副首相の解任に手間取ったことに象徴されている。


2001年2月





01/02/01
約1000人が1月31日、クチマ大統領の辞任を求めて、ジトーミル市からキエフ市への行進を始めた。「クチマなきウクライナ」運動のリーダーは、同様の行動が広がることを期待している。クチマ大統領の前ボディガードMelnychenkoによって録音されたテープによると、大統領はKravchenko内務大臣に対しGongadzeの件で、「彼をグルジアに追放して放り出せ、チェチェン人が誘拐して身代金を要求するだろう」と語っている。

01/02/01
大蔵省当局は1月31日、2001年1月1日のウクライナの対外債務は、1年前の124.4億ドルから103.5億ドルへと、20億ドル減ったと語った。また1月1日現在の国内債務は、380億ドルで、GDPの13%である。

01/02/05
ウクライナの戦略爆撃機Tu-160最後の1機が2月2日、キエフ郊外のPrykuky空軍基地で解体された。この解体は、USA-ウクライナ共同の戦略兵器削減計画にそったもので、米国代表の立ち会いのもとで行なわれた。ウクライナは1991年に旧ソ連から、SS-19ミサイル130基、SS-24ミサイル46基、戦略爆撃機44機を引き継いだ。ウクライナにはまだTu-95爆撃機が4機残っているが5月までに解体される予定。

01/02/07
キエフで2月6日、Gongadze失踪事件に関連しクチマ大統領の辞職を要求するデモに5000人が集まった。左翼と右翼からの参加者はキエフ市内をデモ行進し、議会ビルをピケットし、大統領府へ入ろうとしたが、警官隊に阻止された。

01/02/12
クチマ大統領の辞任を要求し、約5000人が2月11日キエフでデモを行なった。この1週間で2度目のデモである。

01/02/12
クチマ大統領は2月10日ロンドンの「Financial Times」紙に対し、Gongazde失踪事件に何らの関与もしていないし、人を殺せというような命令を出したことはない、と語った。前ボディーガードMelnychenkoのテープは、彼のオフィスでの録音をモンタージュしたものであろうと語った。

01/02/13
ロンドンのIndependent紙によると、Gongadze氏のものと思われる首なし死体を検視したIvasyuk外科医は13日、英国への亡命を申請した。Ivasyuk医師の見解は、遺体がだれか特定できないというPotebenko検事総長の発表と食い違っていた。医師によると、自らの見解を公表した後、ウクライナ秘密警察から脅迫を受けていた。Ivasyukは、ルフから選出された最高会議の前副議長である。

01/02/14
ウクライナ検察局は13日、Tymoshenko前副首相を、Lazarenko前首相への7億9600万ドルの贈賄容疑で逮捕した。Tymoshenkoは先月、彼女がウクライナ統一エネルギー機構総裁であった1995-1997年の密輸・文書偽造の疑いで、クチマ大統領から解任された。

01/02/15
行方不明ジャーナリストの妻Myroslava Gongadzeは14日、夫の運命についてただ真実を知りたい、とエコーモスクワラジオで述べた。彼女によると、現在の政治的混乱の責任は、捜査当局の怠慢にあり、キエフ郊外の首なし死体をGongadzeと認めるのを拒否しているのは、殺害の事実を隠蔽するためである。

01/02/18
キエフの最高検事局の前で16日、約1000人が、Potebrnko検事総長の辞任とTymoshenko前副首相の釈放を求めてピケットを行なった。参加者たちは、Gongadze失踪事件の捜査怠慢とTymoshenkoの政治的逮捕に対し抗議した。
 

01/2/20
クチマ大統領は19日キエフ国立大学で、議会や政府は機能しておりウクライナが政治危機の状況にあると思っていない、と語り、国家の安全や安定が脅かされるような事態に対しては断固たる措置をとる、と講演した。

01/02/20
祖国党リーダーTurchynovは19日、政府支持の議会多数派はすでに存在しない、と語った。ウクライナ議会の議員数は現在448名で、1年前にまとまった議会多数派は、祖国党の32名を含め278名だった。先月にTymoshenkoが内閣から解任されて以来、祖国党は大統領不支持にかわった。

01/02/21
クチマ大統領は、議会が1月に採択した、現在の混合選挙制度を廃止して小選挙区制を導入する法案に拒否権を行使した。大統領報道官によると、法案は憲法違反であり、議員選出の権利を制限するものである。

01/02/21
救国フォーラムのリーダーMatvienkoは20日、大統領辞任のしかたについて大統領と話し合う用意があると語った。話し合いの条件としてフォーラムは、Tymoshenkoの釈放を要求している。

01/02/22
クチマ大統領は21日、Gongadze失踪事件に関連して自分が辞任することはない、と語った。「バイブルと憲法にちかって、私が人殺しの命令を下したことはない」とテレビインタビューで述べた。

01/02/23
ウクライナ議会は22日、Potebenko検事総長に対する5つの不信任案をすべて否決した。不信任案をボイコットまたは否決したのは、ウクライナ労働党、地域復活、連帯、社会民主党、人民民主党、および緑党とYablukoであった。共産党も棄権した。

01/02/23
Plyushch国会議長は22日、議会に危機は存在しない、と述べた。Plyushchによると、祖国党の32名が抜けても、多数派は253名もあり、必要な決定を行うのに十分である。「現在の反大統領運動の力は弱く、強制的な手段を用いる必要はない」と加えた。

01/02/26
Kazlouski大将は23日、今年の大統領選挙に出馬すると発表した。Kazlouskiは、独立ベラルーシの初代国防大臣であったが、1994年にルカシェンコ大統領が当選した際に辞任した。氏によると、軍人の生活が無視されている軍隊の現状はみるに耐えない。

01/02/26
キエフで25日、約7000人が参加して反大統領デモが行われた。参加者は「人民法廷」でクチマ大統領を、Gongadeze失そう事件、政治家とマスコミの弾圧、汚職、権力濫用で有罪と宣言した。最近の「クチマなきウクライナ運動」で最大のデモであった。

01/02/27
Bahanets検事副総長は26日、昨年11月にキエフ郊外で発見された首無し遺体が失踪ジャーナリストGongadzeのものであると認めた。この判定は、医学専門家による追加の証拠に基づくものである。Gongadzeの母親は、クチマ大統領に面会を求め、「複雑で重要な事件に終結にもたらすための、真実を明らかにするステップになろう」と述べた。

01/02/27
ファイナンシャルタイムス紙への手紙のなかでクチマ大統領は、ウクライナの政治家たちはGongadze事件の悲劇を政治的武器に仕立てている、と述べた。大統領によると、現在批判的行動をしている人々が、ウクライナ経済の自由化を阻もうとしている人々と一致しているのは偶然ではない、と述べている。

01/02/27
ウクライナ共産党は、3月12日から17日にかけて「クチマ・Yushcheennko体制打倒」「すべての権力を労働者へ」というスローガンのキャンペーンを実施する。共産党によると「クチマなきウクライナ」運動の誤りは、社会層を広げすぎていることであり、「極右的愛国者」は社会正義の概念を破壊し、経済改革の現状が無展望であることから大衆の目をそらせている。


2001年2月

01/03/01
ウィーンの国際報道研究所は2月28日、クチマ大統領の会話を録音したテープの信憑性を確認することは困難である、と発表した。ウクライナ議会の要請を受けて、研究所が専門家に鑑定を依頼していたもの。同時に、研究所は、数百時間にもおよぶ録音テープの改竄を行なうのは不可能であると述べている。

01/03/02
米国国務省報道官Boucherは3月1日、Pascual駐ウクライナ大使に、「米国の援助プログラムに変更はないが、それはウクライナ政府が憲法と法律を遵守しているという条件の範囲のことである」というブッシュ大統領のメッセージをクチマ大統領に口頭で伝えるよう要請した、と述べた。

01/03/05
「クチマなしのウクライナ」運動委員会と国家救済フォーラムは2日、世界の民主団体、議会、政府に対しアピールを送った。共同アピールは、ウクライナ当局の民主的対話の欠如を批判し、その人類と人道に対する重大な犯罪、汚職や国家財産の横領を指摘している。

01/03/05
Yushchenko首相は2日、ウクライナに融資しているパリクラブ諸国にとって、融資書き換えの好機であると述べた。ウクライナは2月1日に、10億ドルの負債書き換えの提案をパリクラブに送っている。一方、EBRD(ヨーロッパ復興開発銀行)は、Yushchenko首相に対し、ロブノのフメリニツキ原発の完成資金提供は、パリクラブからの借款の書き換えに合意することが条件である、と伝えた。

01/03/05
社会党リーダーのMorozは2日ワシントンで、ウクライナは現在歴史的転換点にあり、犯罪的独裁国家となるか民主的国家になるかの分かれ目にある、と述べた。Morozによると、クチマ大統領は経済改革を妨害し、権威的政治スタイルをとり、宗教を抑圧している。現在の政治危機は、春後半か初夏にピークに達するであろう。

01/03/06
キエフとリボフの学生約20人が、キエフの中央公園において、クチマ大統領の辞任を要求して5つのテントでピケットに入った。来る9日には国民詩人タラス・シェフチェンコの誕生日を記念して、大統領が献花のため公園を訪れる予定になっている。

01/03/06
クチマ大統領は5日、ポーランドのジャーナリストとのインタビューで、辞任を要求している反対派と話し合う気はない、と述べた。大統領によると、1600万人の支持で選ばれたのであり、3000人や5000人ではない、ウクライナは危機ではなく、当局は無政府状態を防止するため当然の措置をとる、と述べた。

01/03/07
クチマ大統領は6日、反対派との関係を断ち切るか職を辞するか、国家公務員に対し1週間以内に決めるよう語った。クチマ大統領によると、現在のウクライナの状況に対し、「傍観者的で、結果的に反対派の行動を黙認している公務員」が、高官を含め存在する。

01/03/08
Yushchenko首相は7日、内閣内に大統領に反対しているものは一人もいないと述べた。首相の発言は、反対派を支持するすべての役人は去れ、という前日の大統領の発言を受けたものと思われる。

01/03/08
ウクライナ当局は7日、大統領の辞任を要求して学生がピケットを行っていた、キエフ中央公園のシェフチェンコ像の前の5つのテントを撤去した。

01/03/09
9日、クチマ大統領がタラス・シェフチェンコの像に献花するのを妨害しようとした約200人のデモ参加者が、機動隊によって殴打された。大統領は、予定より早く現れ献花するとすぐに立ち去った。目撃者によると、約2000人の警官と約400人の機動隊が公園を取り囲んでいた。

01/03/09
カルパチア地方の洪水で、約200の集落が浸水し、1万3000人が避難、6人が死亡した。ウクライナ・ハンガリー国境地域では、約4万人が対策に従事している。

01/03/12
キエフで9日、「クチマなしウクライナ」運動での最大のデモが行われ、大統領府前で5000から1万人が警官隊と衝突した。デモ隊は、投石や火炎瓶をなげ、217人が拘留された。警察側は、国粋主義者グループが衝突をあおったと述べ、デモ隊側は、当局側が仕組んだ衝突であると述べた。

01/03/13
ウクライナのオンブズウーマンKarpachovaは12日、現在の政治的騒動を「建設的に解決するため」、交渉のテーブルに着くよう要請するアピールを発表し、「内戦の危機にあることをすべてが認識すべきだ」と語った。

01/03/14
現在収監中のTymoshenko前副首相は14日、"Financial Tomes"に寄稿し、クチマ大統領はウクライナに全体主義をもたらそうとしていると書いた。クチマ大統領は、すべての改革と、エネルギー部門での汚職摘発を妨げている。「私の唯一の罪は、ウクライナ大統領が作りだした汚職、闇経済、全体主義とたたかったことである」と彼女は結論している。

01/03/14
米国は13日、ウクライナに対し、音楽、コンピューターソフトの海賊版対策を講じなければ、貿易制裁措置を発動すると警告した。米国側によると、過去2年間に6000から8000万枚の海賊版がウクライナで作られ、米国のレコード業界は年間2億ドルの損失を受けている。

01/03/15
約3000人の共産党支持者が15日、ウクライナ議会前で、クチマ大統領、Yushchenko首相の辞任と、ソビエトの再建を訴えるデモを行なった。参加者は、「クチマとYushchenkoを監獄へ!」と唱え、ソビエト時代の貯金の喪失、哀れな年金、低賃金などについての苦情をアピールした。

01/03/16
4人の共産党議員が15日、Yushchenko首相と会い、17項目の要望リストを手渡した。共産党の主要な要求は、社会主義経済への転換、銀行の国有化、企業への計画経済の導入、ロシア語の公用語化、NATOとの絶縁である。Bondarchuk議員は会談後、双方は平行線のままだった、共産党は首相への不信任案に賛成するだろう、と語った。

01/03/19
Pascual駐ウクライナ米国大使は16日、3月9日の暴力的事態はすべての側にとって不幸であったと述べ、当局側と反対派の双方を批判した。Pasculの談話は、ウクライナのメディア発展のための新たな基金創立の場で述べられた。米国は、2年間に75万ドルの基金で、独立系のマスメディアやNGOを支援する。

01/03/19
Donetsk市で17日、共産党主催のデモが行われ、老人を主に約3000人が参加し、クチマ大統領とYushchenko首相の辞任を要求した。一方、Dnipropetrovskでも同日に同様のデモがあり、350人が参加した。

01/03/20
退職者をふくめ約5000人の警察官が20日、警察官の特典の復活、給料値上げ、9日の暴力的デモ鎮圧事件の責任者処罰を要求して、議会ビルのピケットを行なった。1999年に議会は、家賃、交通、サナトリウム休暇に関する警察官の特典を廃止している。

01/03/21
ウクライナの通信社は20日、ドイツの専門家が、昨年秋にキエフ郊外で発見された死体は行方不明ジャーナリストGongadzeのものではないと鑑定した、と伝えた。専門家らが、死体の組織の一部、Gongadzeの血痕が残っていた1993年の医療カード、Gongadzeの母親の血液のDNA検査を行った結果である。議会特別委員会のLavrynovycj委員長は、ドイツの鑑定結果は認めるが、検査された組織標本が昨年暮れに見つかった死体のものであるか疑わしい、と述べた。一方、以前に行われたロシアでの鑑定結果では、死体はGongadze氏のものとされている。

01/03/21
新たな議会グループ「ウクライナ地域」が結成された。リーダーはDonetsk市長のRybakで、「地域復活」から4名、「ウクライナ労働党」から4名、「人民民主党」から2名などが参加した。現在の議会勢力は、共産党112、社会民主党34、祖国31、ルフ(Kostenko)23、人民民主党18、緑の党17、ルフ(Udovenko)16、改革評議会15、ヤブラコ14、労働党46、地域復活30、連帯24、ウクライナ地域16議席である。

01/03/22
ロシア・ガスプロムのウクライナ代表Podmyshalskiiは21日、ウクライナが2000年前半に11億立方メートルのガスをパイプラインから抜き取った補償を求めて、国際法廷に提訴すると語った。Podmyshalskiiによると、2000年前半にウクライナは88億立方メートルのガスを不法に盗んだ。

01/03/23
Shumidt農業省次官は21日、世界銀行がウクライナに、農地改革を進めるため1億2000万ドルの融資を与えるだろうと語った。融資の条件は、土地法の採択である。現在、640万人の農民のうち、個人農地の証明を受けているのは90万人である。

01/03/26
キエフで24日、約5000人がクチマ体制の犠牲者「追悼ラリー」を行なった。デモ参加者は、ジャーナリストGongazde(昨年殺害された)、Hetman(1998年に殺し屋により暗殺された)、ルフのリーダーChornobil(1999年自動車事故で死亡)の写真を掲げた。

01/03/26
クチマ大統領は26日、Kravchenko内務大臣を罷免し、後任にキエフ市警察長官のSmirnovを任命した。Kravchenkoの罷免は、Gongadze氏の殺害事件に絡んで反対派が要求している主要な項目のひとつ。

01/03/28
キエフ裁判所は27日、Tymoshenko前副首相に対する、検察庁の逮捕状を無効とし、彼女は同日釈放された。Tymoshenkoは2月13日に収賄、密輸、文書偽造の容疑で逮捕されたが、すべての罪を否定していた。Zamkovenko判事によると、彼女は必要な審問に応じており、証拠隠滅をはかると信ずるにたる理由はない。

01/03/28
パウエル米国務相は27日、ワシントン訪問中のZlenkoウクライナ外務大臣と会談し、Gongadze失踪事件について、オープンで透明な調査が必要であり、ウクライナ側に協力する用意がある、と語った。Zlenkoは、Gongadze事件の調査のためFBI専門家をキエフに招く招待状を持参した。今月はじめにキエフを訪れたFBI専門家チームは、検事総長とGogadzeの母親との意見対立のため手ぶらで帰国している。

01/03/30
クチマ大統領は、現在議会と政府の間で協議されている政治協定案に不満である、と述べた。その案は、議会共和国を志向しており、大統領として是認できない。また、現在の議会多数派は、反対派を支持している祖国党や改革評議会も含まれており、「再登録」の必要がある。

01/03/30
Yushchenko首相は、社会不安を回避する方策を話し合うため、今週釈放された、前副首相で石油エネルギー担当だった祖国党リーダーTymoshenkoと会談する予定であると語った。祖国党の議会グループ代表Turchynovによると、Tymoshenkoは現在、反対派の活動をキエフから地方へと拡大するための計画を立案中である。