アイコン 過剰な電源設備−1


多くの人たちの思い込みに反して、原子力は貧弱な資源であり、未来のエネルギー源にはなりえません。それでも日本では現在、電力の30%を超える部分が原子力で供給されています。そのため、原子力を廃止すれば電力不足になると思っている日本人は多いと思います。また、今後も必要悪として受け入れざるを得ないと思っている人も沢山います。そして、原子力利用に反対すると「それなら電気を使うな」といわれます。
しかし、発電所の設備量で見ると、原子力は全体の18%しかありません。その原子力が発電量では3割を超えているのは、原子力発電所の稼働率だけを上げ、火力発電所のほとんどを停止させているためです。原子力発電が生み出したという電力をすべて火力発電でまかなったとしても、なお火力発電所の設備利用率は7割にも達しません。それほど日本では発電所は余ってしまっていて、年間の平均設備利用率は5割にもなりません。つまり、発電所の半分以上を停止させねばならないほど余っているのです。

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