ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の診療について

本研究所では、これまで研究用原子炉(KUR)を使用し、主に脳腫瘍、頭頚部がん、悪性黒色腫などを対象に500例を超えるBNCTの臨床研究を実施してきました。
 また、2007年から加速器を用いたBNCTシステムの開発を住友重機械工業株式会社と進め、2008年末に同システムを設置し、2020年4月には、住友重機械工業株式会社、ステラファーマ株式会社らと共同で、サイクロトロン方式によるBNCTを実現したところです。

こうした成果を踏まえて、この度、2020年6月1日から、大阪医科薬科大学内・関西BNCT共同医療センター、総合南東北病院・南東北BNCT研究センターの2つの医療機関において、小型加速器による「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」に対するBNCTの保険診療が開始されました。

これにより、本研究所のKURを使用したBNCTの臨床研究(医療照射)の実施は、終了することになりましたので、今後のBNCTの診療に関しては、以下の医療機関へお問い合わせください。

京都大学複合原子力科学研究所事務部
TEL:072-451-2300