コバルト60ガンマ線照射装置

Co-60 Gamma-ray Irradiation Facility

ガンマ線照射装置ホームページ

本装置は、地下の線源格納容器内に格納されたコバルト60ガンマ線源を遠隔操作で床上まで押し上げることによってガンマ線照射を行う押上式のガンマ線照射装置であり、2015年4月1日現在、最高線量率14 kGy/hでの照射が可能である。照射室は30 m2程度の面積を有しており、広範な線量率で、多様な種類、大きさ、形状の対象物に対してガンマ線の照射を行うことができる。また、種々の寒剤を利用した低温での照射や、実験の目的に応じた装置を搬入した上での特殊な照射を行うことも可能である。
照射室に隣接して電子スピン共鳴測定装置が設置された測定室が設けられており、測定直後の試料に対する測定が可能となっている。また、照射室と測定室の間には湾曲した貫通孔があり、各種のケーブルを通すことで、実験データの収集や照射中の実験装置のコントロールが可能である。線源の遠隔操作を行う操作室と照射室の間には鉛ガラス製の窓が設けられており、照射の様子を目視で確認することができる。
本装置を利用して、物理学、化学、生物学、地学、工学、医学など幅広い分野における研究が行われており、純粋なガンマ線の照射を行う実験設備として他の実験設備を補完する役割を担っている。

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コバルト60ガンマ線照射装置