核ビーム物性学研究分野    研究室のサイト

教授 大久保 嘉高 ohkubo*
准教授 谷口 秋洋 taniguti*
助教 谷垣 実 tanigaki*

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不安定核は、有効に働く核力成分が異なることにより、安定な原子核とは異なる様相を示す。動的な性質を示す不安定核の多様な励起構造の研究は、表面を有する量子多体系の物理として、物理学における重要なテーマの一つである。不安定核の研究には、不安定核ビームが有用であり、オンライン同位体分離装置(ISOL)は単一のエネルギーをもった高い強度の不安定核ビームを提供できる。

核ビーム物性学研究分野では、研究炉に附置されたISOLを用いて、主に質量数150近傍における未知核種の探索、遷移領域核の核構造研究、ベータ崩壊のQ値測定による原子核質量の決定、不安定核の磁気モーメント測定を行っている。また、それらに必要なユニークな各種計測装置、核分裂片用オンライン同位体分離装置の開発研究も行っている。これらの研究を通して、量子多体系の性質を明らかにしようと試みている。

さらに、ISOLなどで得られる短寿命核をプローブとし、遷移金属や酸化物などに導入して、ガンマ線摂動角相関法(PAC)により観測される超微細相互作用をとおした物性研究を行っている。特に、短寿命核をイオンビームとして物質中に注入することにより、通常の実験室では生成できない化合物の合成や物性研究が可能である。

 KUR-ISOLの概念図 KUR-ISOLの2つのビームコースの写真:左側にテープコレクタを設置した核物理コース、右側に後段加速器を設置した物性コース

KUR-ISOLの概念図。ウラン・ターゲット中で生成された原子核をキャピラリーを通してイオン源に移送し、イオン化した後、質量分離を行う。

KUR-ISOLの2つのビームコースの写真:左側にテープコレクタを設置した核物理コース、右側に後段加速器を設置した物性コース。