原子力防災システム研究分野    研究室のサイト

教授 釜江 克宏 kamae*
准教授 上林 宏敏 uebayash*
助教 北村 康則 y-kitamura*
助教 籔内 敦 yabuuchi*
助教 小田 達郎 t_oda*

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地震と原子力施設、この関係は古くは2007年7月に発生した新潟県中越沖地震(M6.8:Mはマグニチュード)が東京電力の柏崎・刈羽原子力発電所を襲ったことでより重要になりました。その後、2011年東北地方太平洋沖地震(Mw9.0)による巨大な津波が東京電力福島第一原子力発電所を襲い、全交流電源喪失よる炉心溶融と言う過酷な事故が発生してしまいました。本研究室では、原子力防災システムの体系化や防災教育を通じた社会的受容性の基盤となる原子力安全文化の構築等を目指して研究を行っています。具体的には、原子力等の安全なシステム作りに不可欠な防災戦略として、人的災害や地震等の自然災害に着目した災害の誘因となるハザードの評価法に関する研究や地域防災力の強化を目的とした防災システムの構築や防災教育などです。特に、過去に起こった国内外における巨大地震や大地震時の地震動を分析し、地震動の生成、伝播(伝わり方)など、地震動予測に必要な基礎データの取得や得られたデータに基づく地震動予測の高度化に関する研究などを行っています。今後30年以内に起こる確率が非常に高い南海トラフ沿いで発生する南海地震時の大阪府域における地震動の予測結果の例(図1)は、そうした研究成果に基づくものです。大阪平野は中央を南北に走る上町断層の存在からもわかるように、地下の地盤構造は非常に複雑なため、図はその影響によって地震動の強さが場所によって変化することを示しています。なお、変化するのは地震動の強さだけではなく、揺れ方(周期)も変化します。これらの研究成果は原子炉実験所が所有する研究用原子炉施設の耐震安全性評価にも応用され、地域社会との共生に不可欠な原子炉施設の安全管理にも生かされています。

図1南海地震(M8.4)時に予測される地震動強さの分布
図1 南海地震(M8.4)時に予測される地震動強さの分布