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パラメトリックX線放射の研究

電子線線型加速器(ライナック)などを用いた高エネルギーの電子ビームを単結晶に入射した場合に放射されるX線に、 パラメトリックX線放射とコヒーレント制動放射と呼ばれるものがあります。 相対論的電子ビームを単結晶に入射した場合、ブラッグ角をなす方向にX線が放射されます。 これは、電子のまわりの仮想光子が結晶によって散乱されたものと解釈することができ、パラメトリックX線放射(PXR)と呼ばれています。
PXR
下の図は単結晶の角度を変えた場合のパラメトリックX線放射の強度変化を表しています。
PXR Intensity
また、結晶中を電子が通過する過程で制動放射を発生しますが、これが格子の周期性によりコヒーレントに放射されることがあり、 コヒーレント制動放射と呼ばれています。 これらの放射機構については、まだ解明されていないことが多く、物質と高エネルギー電子線との相互作用という観点からも興味深く、 積極的に研究を進めています。また、強力でコヒーレントなX線源としても多くの可能性を有しているため、新しい光源としての可能性も探っています。

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