SANS解析法研究会の方向性

★ 今後の展開


 1. 解析法を集めたHPの立ち上げ(年度内)
 2. 焦点を絞った研究会の開催(年度内−来年度早々)
   O タンパク質の溶液散乱(with SAXS)
   O 材料解析(with SAXS 特にASAXS)
        ただし、参加者は対象分野に限らない。
 3. 散乱解析プログラム開発グループの立ち上げ(Dream?)
 4. 役割分担と開発スケジュールの確認


★ 今後の課題・方向性


 
O ハードマター

   [テーマ1] 金属材料中の析出物・空隙介在物の構造解析
    [Phase-1] 形状因子は固定した上での粒径分布解析
    [Phase-2] 形状因子および配向相関の解析
    [展開・取り入れるべき手法]
     1. SAXS+SANSによるProbeコントラスト変調法
     2. RMC法の活用
     3. 高角領域の散乱の利用

   [テーマ2] 磁性材料:ナノ粒子磁性、強磁性相関、長距離秩序
    [Phase-1] 異方性磁気散乱の解析法
    [Phase-2] 偏極ビーム解析法
    [展開・取り入れるべき手法]
     1. 鉄鋼材料評価における磁気散乱および核散乱コントラストの利用
    [KEY POINT] 電子顕微鏡では見えない構造を明らかにする。

 O ソフトマター
    [テーマ1] Polymerの凝集体(相分離・ミセル・ゲル)構造解析
    [展開・取り入れるべき手法]
     1. モデル関数を用いた構造解析・熱力学的パラメータの決定
     2. コントラスト変調による構成成分の部分散乱因子の導出(Endo-method)

    [KEY POINT] 公開ソフトの活用(octaなど)
          理論家との協力によるモデル関数の構築

 O バイオマター
    [テーマ] タンパク質の溶液中での構造解析および構造変調の評価
    [Phase-1] モデル構造→散乱データ解析=PDBの座標を元にした散乱関数の計算
            <Question +Problems>
           結合水の処理(小型タンパク質+中高角領域)
           構造ゆらぎの評価(中高角)
           構造変調の導入法
    [Phase-2] 散乱データ解析→モデル構造=RMCによるモデル構造の導出
            <Question +Problems>
           アミノ酸残基を移動/仮想ボールの移動
           移動の際のアミノ酸の連結性の考慮法
           不適当構造の排除法
           高速散乱関数計算法(Debye関数/球面調和関数展開)
           解析結果の一意性
     [Phase-0?] 散乱データの数学的解析=コントラスト変調を元にした部分散乱関数の導出
             (完成された手法?)
             <Question +Problems>
           P(R)関数の計算法と評価法
           重水素化試料の調製

    [KEY POINT]
      ダイナミクス計算による構造ゆらぎの評価とSANSへの影響の計算(基準振動解析)
      中性子によるコントラストの利用(重水素化試料)
      X線との相補利用(コントラスト)