トラブルシューティング

ここでは、時々起こるトラブルに対する対処方法を示します。これを試みても復旧しない場合や、これ以外の異常を感じた場合にはすぐにライナック担当者に連絡してください。
ビームが落ちた場合には、「制御パネルのどこかで赤ランプが点灯していないか」「インターロックパネルのいずれかのオレンジランプが消灯していないか」をまず確認し、原因箇所を特定してください。

起動時に1分以上待っても、押しボタン3(赤3)がONできない

1次冷却水の水位が足りない。
マイクロ波発生室タンク、加速管室タンクの水位を確認し、少ないものにイオン交換水を補給する。

起動時にインターロックパネルの「KLY. MAG. LOW CURRENT」がなかなか点灯しない

マイクロ波発生室にあるマグネット電源のブレーカーが落ちている。
電源のスイッチレバーを上げる。

INJ.HVのオーバーロードでビームが落ちた

  1. INJECTOR CONTROL PANEL(1)の3段目「INJ. H.V.」の「OVLD」ボタン(赤く点灯)を押し、リセットする。
  2. 「ライナック起動の手順」16以降の手順を行う。

Mod.HVの高圧がオーバーロードで落ちた

  1. Linac Control Interlock Panelの左下か右下の MOD. OVER LOADのオレンジ色ランプが消灯していることを確認する。
  2. オシロスコープの右下にある黒いInterlock Resetボタンを押し、MOD. OVER LOADランプの再点灯を確認する。
  3. 「ライナック起動の手順」17以降の手順を行う。

真空悪化でビームが落ちた

  1. Linac Control Interlock Panelの「VACUUM」オレンジ色ランプが消灯していることを確認し、真空度表示パネル下の赤く点灯しているランプボタンを押しリセットする。
  2. オシロスコープの右下にある黒いInterlock Resetボタンを押し、MOD. OVER LOADランプの再点灯を確認する。
  3. 「赤6」ONGUN FILAMENTON」ボタンを押し、点灯を確認。フィラメント電源が落ちたことで、フィラメントが冷えてしまっているので、約10分待ってフィラメントを暖める。
  4. 「ライナック起動の手順」16以降の手順を行う。

トリガーが入らない

制御パネル左下の「OK RESET」の緑ボタンが点灯していない。
緑ボタンを押して点灯させる。

MOD. HVを印加したにもかかわらずビームが出ない

MOD. HVの数値が高めで、かつ揺らぎが大きい。→トリガーがかかっていない。
トリガーを入れる。

それでもビームが出ない。→サイラトロンが動作せずマイクロ波が出ていない。サイラトロンヒータ電源が0になっている。
サイラトロンのヒーター電源をリセットする。

INJ. HIGH VOLTAGEのオーバーロードが頻発する

過電流のインターロックがかかる。
加速管室の高圧デッキ下のガイシをアルコールで掃除する。

すべてReadyの状態なのにビームが出ない

タッチパネル「BEAM ON」を押していない。
BEAM ON」ボタンを押す。赤色に変化します。

 

それでもビームが出ない、またはビーム量が少ない。

BuncherPhaseまたはBuncherDriveがプリセットされていない(00000の表示)。プリセットボタンを押して設定する。


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