大阪・関西万博のプレイベントへのNプロジェクト参画について

2025年2月12日 更新

京都大学複合原子力科学研究所の中村秀仁助教、池上麻衣子助教、高田卓志助教、同学環境安全保健機構窪田卓見助教、電力中央研究所の佐々木道也上席研究員、大阪高等学校の平野宏太副校長、宮本聡センター長、金川昌由教諭らのグループが取り組む、社会における科学的リテラシー涵養手法を開発するNプロジェクトでは、大阪・関西万博の展示を一足先に体験できるプレイベントに参加する運びとなりましたので下記のとおりお知らせします。

Nプロジェクトでは、科学により理解ある社会の実現のため、これまで文系理系関わらず2千7百名を超える高校生に先端科学に触れる機会を設けてきました。その取り組みの独創性は、インプットした先端科学に関する学びを高校生自らが咀嚼して、パブリックな場で説明するというアウトプットの反復により、高校生と社会との接点を生み出すという点にあります。そして、その対話的学びに共鳴した一般の方々の賛辞・声援が、高校生の自己肯定感の向上をもたらし、ひいては科学への興味関心に繋がっています。この次代を担う若者が成長していく取り組みに、文部科学省が令和7年2月13日から東京有楽町で開催する大阪・関西万博のプレイベントに参画する機会が与えられました。

本展示のコンセプトは、先端科学を学ぶ多くの高校生の活動そのもの、つまり”生きたブース(living laboratory)”にあります。その題材には、中村助教が主導する、非日常的に感じられがちな放射線が日常的なプラスチックに引き起こす未知の現象を選定しました。文系理系関係なく高校生らと共に非日常と日常の世界の架け橋となる先端科学を皮切りにそのキーテクノロジーを来訪して頂いた方々に解説します。その説明資料は、高校生が丹精込めて手作りでまとめた数百種類におよぶスケッチブックであり、もはやアートとなっています。本展示には、自らの意思で社会に働きかけようとする次代を担う若者の姿があります。

出   展: Nプロジェクト(京都大学、大阪高等学校)

後  援: 日本保健物理学会、大阪市東淀川区相川町

協  力: 第一生命大阪茨木支店、応用光研工業株式会社、ナダ商事、長瀬ランダウア株式会社、関西原子力懇談会(順不同)

展示会場: TiB(Tokyo Innovation Base)

開催日時: 2月13日(木)、13:30~18:00

2月14日(金)、11:00~18:00

2月15日(土)、11:00~18:00

2月16日(日)、11:00~16:00(ステージ13:00~15:00)

入 場 費: 無料

内  容: 研究者、技術者、高校生、高校教員らが産学連携で先端科学およびそのキーテクノロジーに関する学びのワクワク感を共有

パ ネ ル: 科学を縁遠く感じている多くの高校生の心に科学への関心の火を灯す仕掛け

展 示 品: 高校生が先端科学を手作りでまとめたスケッチブック。市民が集う商店街や地域高齢者の憩い場さらには初等教育の現場で使用している二者択一の問と解を示す裏表両面プレートなど。

ステージ: Nプロジェクトの1年間の活動を収めたドキュメンタリー映像(わたしたちに文系理系関係ない)からキャストが登場。ステージからプロジェクト誕生のプロローグと制作秘話をコメントしながら同映像(36分)の上映。