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京都大学臨界集合体実験装置 Kyoto University Critical Assembly : KUCA

大学院生実験HEADLINE

概要

 大学院院生実験は、1975年にKUCAの共同利用研究が開始されると同時に、京都大学の学部学生実験と全国大学院生実験が、KUCAのC架台を用いた実験授業として開始されました。京都大学の学部学生実験については、KUCAが利用できるようになるまではKURで行われていましたが、1975年以降はKUCAで毎年6月に1週間の実験授業が行われています。
 全国大学院生実験については、1975年に東北大学、東京工業大学、東海大学、名古屋大学、大阪大学の5大学が参加して1週間の実験授業が行われて以来、毎年6月と7月におこなわれています。大学院生実験は、当初は2週間でしたがその後参加希望者が増え、現在では6週間行っています。
 2018年度の参加大学は下記の12大学で、6月~9月の7週間にわたって実施しました。
北海道大学、東北大学、東京工業大学、東京都市大学、東海大学、長岡技術科学大学、名古屋大学、福井大学、大阪大学、近畿大学、九州大学、京都大学

 2002年からは海外の学生にも同じ実験コースを提供しており、これまでに韓国、中国、スウェーデンの学生が参加してきました。これらの学生向けには英語と韓国語の実験教科書を準備しています。
 2018年度までにこの実験を受講した学生の総数は4200名を超えており、このKUCAを用いた実験授業は京都大学原子炉実験所の外部評価においても極めて高く評価されています。

スケジュール ※若干の変更が見込まれます

①院生 basicコース
  1日目 登録手続き、開校式、保安教育、テスト、臨界近接(講義、実験)、金線サンプル作成
  2日目 制御棒校正(講義)、臨界近接実験、制御棒校正実験、サンプル照射
  3日目 中性子束(講義)、金線取り出し、中性子束分布測定、運転実習
  4日目 起動前点検、運転実験、スクラム実験、討論会、KUR見学、閉校式
②院生advanced
  1日目 登録手続き、開校式、保安教育、テスト、中性子束講義
  2日目 臨界近接(講義、実験)、金線・金箔照射
  3日目 制御棒校正(講義、実験)、中性子束分布測定、KUR見学
  4日目 運転実習、温度係数測定、スクラム実験
  5日目 討論会、閉校式
③フィールド実習(京大エネルギー科学研究科、博士課程院生向け)
  1日目 開校式、講義
  2日目 臨界近接実験、制御棒校正実験
  3日目 運転実習、スクラム実験、討論会


 京都大学工学部物理工学科の4年生向けのKUCAを用いた原子炉実験「原子炉基礎演習・実験」の内容については内容を説明したシラバス物理工学科原子炉基礎演習・実験をご覧下さい。

 この大学院生実験のほかにも、京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻の大学院生を対象としたKUCAを用いた院生実験も行われています。この実験では、原子炉雑音測定法の1つであるFeynman-α法を用いた動特性パラメータの測定を行っています。

参考文献 および 正誤表 英語版 / 日本語版

英語版:Tsuyoshi Misawa, Hironobu Unesaki and Cheolho Pyeon, Nuclear Reactor Physics Experiments, Kyoto University Press, Kyoto, Japan (2010).
日本語版:三澤 毅、宇根崎博信、卞 哲浩共著、「原子炉物理実験」、京都大学学術出版会(2010)
韓国語版:(翻訳)문주현, 김 신, 김규태, 변철호
     교토대학교 연구용원자로연구소 실습 프로그램(京都大学研究用原子炉研究所実習プログラム)

実験模様 (写真でご紹介)

資料:【過去】院生実験 アンケート

参加人数推移