京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)の利用運転の再開について

2017年6月20日 更新


日頃より、本実験所の運営につきまして、ご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、最大出力5,000kWの京都大学研究用原子炉(KUR)及び最大出力100Wの京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)の二つの研究用原子炉は、平成25年12月18日に施行された「試験研究用原子炉の新規制基準」への適合確認を受けるため、KUCAは平成26年3月10日より、KURは同年5月26日より運転を停止し、平成26年9月30日付けで原子炉設置変更承認申請書を原子力規制委員会あてに提出いたしました。そして、KUCAは昨年5月11日に、KURは同年9月21日に申請書が承認されました。
その後、保安規定の改定、改造等の工事(無停電電源の設置、非常用電源の強化、火災・竜巻対策等)に関する許可申請及び工事の実施、さらに実施した工事等に対する原子力規制庁の使用前検査および施設定期検査を受検し、このたびKUCAについて、本日6月20日に合格証が交付されましたこと、また、利用運転の再開は明日の午後からを予定しておりますこと、ここに謹んでご報告申し上げます。
KUCAは国内で唯一の大学が所有する臨界実験装置として、原子炉に関する研究のために利用されてきたとともに、教育利用面ではこれまで4,000名以上の国内・国外の学部学生・大学院生を対象とした実験教育(原子炉の基礎実験、燃料の取り扱い、原子炉運転操作等)の実績があり、これからも本実験所の責務として研究と原子力安全を担う人材の育成に鋭意努力してまいります。
なお、KURにつきましては検査が継続中であり、現在のところ、8月上旬の合格証の交付を目指しております。
研究用原子炉は、実験研究を通じた学術の発展や人材育成に役立つものであるため、全国の多くの研究者・教育者の皆様から「運転再開を心待ちにしている」との暖かい声援を頂いておりました。今回、それに応えて、KUCAの運転再開をご報告させて頂くことは大きな喜びです。同時に、我々は原子炉を預かる当事者として、東京電力福島第一原子力発電所の事故を大きな教訓とし、重大な責任を心に刻みつつ運転再開に臨む所存です。
今後も安全・安心を最優先事項として、所員一同引き続き努力してまいりますので、周辺住民の方々をはじめ、皆様方の一層のご理解、ご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

平成29年6月20日
京都大学原子炉実験所長 川端 祐司