Nプロジェクトプレゼンツ科学映像上映会を開催しました

2024年5月29日 更新

京都大学複合原子力科学研究所の中村秀仁助教、池上麻衣子助教らのグループは、科学に理解ある社会の実現のため、最先端の研究開発に加え、一般社会の科学的リテラシー涵養という両輪を回そうとしています(先端科学と中等教育の融合に基づく科学的リテラシー涵養戦略、通称、Nプロジェクト)。今度の舞台は一般の高校(大阪高等学校)です。対象は全生徒2116名、教員150名、文系理系を問いません。

この度、京都大学複合原子力科学研究所主催、大阪高等学校協力、日本保健物理学会・京都新聞・応用光研工業株式会社後援で、Nプロジェクトプレゼンツ科学映像「わたしたちには文系理系関係ない」の上映会を令和6年5月9日に本学百周年時計台記念館百周年記念ホールで開催しました。同上映会は、科学を縁遠く感じている若者の心に如何に科学への関心の火を灯すのか、という一つの解を示すものであり、会場の500席を全て埋め尽くす参加がありました。冒頭、プロジェクトの舞台となった大阪高等学校の岩本信久校長より開催の挨拶があり、来場者に謝辞が述べられました。続いて、同プロジェクトの代表である中村助教からプロジェクトの核となる先端科学のインプットとアウトプットの反復の説明がありました。その後、静寂の中、36分のドキュメンタリー映像が上映されました。上映後、大阪高等学校で同プロジェクトを取りまとめられる宮本聡キャリアレディネスセンター長と率先して同プロジェクトに参加した生徒たちから、プロジェクトを経験したことや心境の変化について述べられました。最後に、Nプロジェクトの評価アドバイス委員会の委員長を務め、京都大学複合原子力科学研究所の元所長である川端祐司同研究所特任教授より、今後の展望が語られ、閉会の挨拶となりました。

閉会後、多くの参加者から「この映像をネットでも見られるようにして欲しい」と言った声が相次いだことから、同映像をYouTubeでご覧頂けるようにしました。また同映像は令和6年5月25日から7月5日まで文部科学省のエントランスでも上映中です。文系理系関わらず多くの生徒がNプロジェクトを通じて成長した姿を是非ご覧ください。

熱気に溢れた百周年時計台記念館百周年記念ホール
左から司会を務めた池上助教、岩本大阪高等学校校長、Nプロジェクト代表の中村助教、宮本大阪高等学校キャリアレディネスセンター長、南井真帆大阪高等学校生徒会長、Nプロジェクト外部評価・アドバイス委員長の川端特任教授

映像情報

タイトル:Nプロジェクトプレゼンツ 「わたしたちには文系理系関係ない」(36分)

製作意図:京都大学複合原子力科学研究所の中村助教らは、科学的な思考・判断方法を会得した社会の実現を夢見ている。この映像が科学的リテラシー涵養の方法論の全国展開への一翼を担うことを期待する。先端科学の研究者と情熱を燃やす高校教員が互いを補完する。その信頼関係が、科学を縁遠く感じている文系約1400名を含む2116名の現役高校生に科学への好奇心を育成している。プロジェクト立ち上げから今日に至る1年間、先端科学に触れる生徒の様子をフィルムに収めた。その生徒たちの著しい成長の記録は、教育業界や学術業界へもインパクトを与えると予想される。

URLQRコード
https://www.youtube.com/watch?v=H8Mpjmfgtkk
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