京都大学研究用原子炉(Kyoto University Reactor: KUR)は2026年4月23日の5MW運転をもって利用運転を終了しました。
2026年4月24日 更新
複合原子力科学研究所に設置されているKURは、最大熱出力5,000 kW(5 MW)を有する研究用原子炉であり、大学が保有するものとしては国内最大級の規模を誇ります。1964年6月に初臨界を達成して以来、燃料の低濃縮化や、福島第一原子力発電所事故を受けて導入された新規制基準への対応などに伴う運転停止期間を経ながらも、60年以上にわたり安全かつ安定した運転実績を積み重ねてきました。
KURは、京都大学にとどまらず全国の大学・研究機関に開かれた共同利用施設として、物理学、化学、生物学、工学、農学、医学など多様な分野の実験研究に供されてきました。中性子科学、放射線科学、原子力工学といった学術分野を基盤から支えるとともに、当該分野の人材育成にも大きく貢献してきました。
一方で、核セキュリティを含む原子力規制のさらなる強化に加え、施設の高経年化に伴う維持管理負担の増大、ならびに使用済燃料に関する米国引き取り期限への対応を踏まえ、KURは、2026年4月23日の5MW運転をもって停止し、以降の利用運転を終了することになりました。
KURの運転終了後、複合原子力科学研究所としては、安全を最優先にKURの廃止措置を着実に進めるとともに、さらなる研究の進展のため、外部研究機関との連携を一層強化します。あわせて、代替中性子源の整備を進めるほか、もう一基の原子炉である京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)や各種加速器、ホットラボラトリ等の既存施設を活用し、大阪府泉南郡熊取キャンパスにおいて、多様な放射線・RI利用の共同利用・共同研究拠点としての機能を発展させ、複合原子力科学研究および関連分野の人材育成を推進していきます。さらに、福井県敦賀市に設置予定の新試験研究炉について、福井大学および日本原子力研究開発機構との三者連携のもと詳細設計に引き続き取り組み、その実現に向けて着実に貢献してまいります。












