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1.ご挨拶
センター長画像

新試験研究炉の基本構成を設定するための活動が始まりました。本研究所には、関連する学術団体のニーズの集約・整理とそれに基づいたニーズの研究炉本体への設計へ反映と逆に設計からの研究炉の性能・性質の学術団体へのフィードバック・意見調整が期待されています。この作業は困難を伴う事が予測されますが、同時に作業完遂時には本研究所の価値を高めるとともに、研究所自体の将来活動の展望も拓けると確信しております。 そこで、この困難作業を遂行するために本研究所に新試験研究炉開発・利用センターを設置し、活動を開始しています。本学の皆様に置かれましてはそれぞれの専門分野について情報共有と活動への便宜にご協力をお願いいたします。

センター長  杉山正明

2.センターの概要
2-1.基本方針
設置目的

今回設置を検討している新試験研究炉は中性子ビーム利用を主目的としている。その一方で、試験研究炉の特徴は多目的利用が可能な点である。 この2つの要請を両立した有用な研究施設の設置を実現するためには、関連学会や産業界などから幅広く意見を集め、バランスの良い計画を立案する必要がある。 この目的のため、京都大学複合原子力科学研究所では、関連各分野の専門研究者・技術者を中心とする組織「新試験研究炉開発・利用センター(KNRR)」を2021年5月に新たに設置した。 KNRRは、日本中性子科学会、日本放射化学会、日本原子力学会材料部会等の研究炉利用に関わる様々なコミュニティ・学識経験者と活発な意見交換・収集を行い、研究炉KURの利用運営経験を生かして、 ニーズ整理の重点項目の確認や整理を進めている。これらの確認項目を基にKNRRは、 本概念設計における「幅広い利用運営」の検討を実施するWG2において議論を主導し、2つの要請を満たしつつ、利用者にとって魅力的な施設の計画立案を目指している。

京都大学複合原子力研究所HPの関連ページ
2-2.センターの役割

中性子ビーム利用を主目的として性能を最大限引き出した中出力炉において、持続可能性のある幅広い利用運営のあり方を検討する。 中性子ビーム利用を主目的としつつも、多目的利用を旨とする研究炉において、特長を出しかつ汎用性・先端性・多様性とバランス良く備えた実験装置群設置を念頭に検討する。
センターは「利用運営の在り方」を専門分野の知識を生かして検討を行うことを目的にWG2の内部組織として設置された。

2-3.検討内容

具体的な検討内容としては、下記の項目を行う。留意する点を箇条書きとする。

先端的研究の活性化に資する実験装置群設置に関する検討
  • 中性子ビーム利用実験に供する装置群の検討
  • 中性子ビーム利用効率を最大化するビーム輸送系や冷中性子源の検討
  • 放射化分析等に供する照射装置等の検討
  • WG検討内容への反映
幅広く活発かつ円滑な利用に資する運営体制の検討
  • 世界の研究用原子炉の運営体制に関する情報収集
  • 主要量子ビーム施設の運営体制に関する情報収集
  • 多様なユーザーの円滑な利用に資する運営体制構築の検討
研究炉利用を中心的に担う次世代の人材育成に資する方策の検討
  • 京大複合研の施設(KUR、KUCA、陽子サイクロトロン等)を活用した実習教育や産業利用を含む準備研究の実施に関する検討
  • 京大複合研や他の中性子利用施設において構築されてきた研究ネットワークの活用に関する検討
産業利用活性化実験装置群に関する調査
  • 産業利用等の積極的利用促進を目的とした装置・実験環境に関する調査
  • RI製造等に供する照射装置とその運用に関する検討
  • 産業利用で有効な中性子ビーム利用装置群とその運用に関する検討
  • WG検討内容への反映とWGからの意見聴取
3.活動組織
3-1.組織図

所長の下に「新試験研究炉開発・利用センター」を設置 センターメンバーはWGの所内メンバーを包含する

新試験研究炉開発利用センター組織図
3-2.担当分野

センターメンバーはWGの所内メンバーを包含する。

メンバー
センター長 杉山正明
渉外支援室 川端祐司
中性子ビーム開発検討グループ 日野正裕, 樋口 嵩
中性子ビーム利用検討グループ 齊藤泰司,伊藤大介, 大平直也, 杉山正明, 佐藤信浩, 守島 健,奥地 拓生
照射利用開発検討グループ 木野村淳,薮内 敦, 山村朝雄, 鈴木実,櫻井良憲, 堀順一
放射化分析利用検討グループ 稲垣誠, 高宮幸一
技術検討グループ 吉野泰史,吉永尚生,奥村 良,飯沼勇人,白鳥篤樹
事務局 佐藤信浩, 金井きみよ