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1.事業受託の経緯
1-1.これまでの経緯
新たな試験研究炉を設置の決定

平成28年12月の原子力関係閣僚会議において、「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針を決定。「もんじゅ」を廃止措置する旨の政府方針を決定した際、将来的に「もんじゅ」サイトを活用し、国は将来的に「もんじゅサイトに新たな試験研究炉を設置し、我が国の今後の原子力研究 や人材育成を支える基盤となる中核的拠点となるよう位置付ける」ことが示される。

文部科学省における炉型の絞り込み

2017年度より設置すべき炉型等の概念設計に向けた調査を実施し、検討の結果、
1.西日本における原子力の研究開発・人材育成の中核的拠点としてふさわしい機能の実現。
2.地元振興への貢献。
の観点から中性子ビーム利用を主目的とした「中出力炉(出力1万kw未満)」に絞り込む。2020年度より概念設計に着手し、2022年度中に詳細設計を開始する予定となった。

建設候補地の選定

文部科学省は、委託調査により炉型候補を複数選定し、地元(福井県・敦賀市)の意見聴取を経て、令和2年5月に文部科学省の原子力科学技術委員会原子力研究開発・基盤・人材作業部会に中性子ビーム利用を主目的とした中出力炉が最も適切であること、また、もんじゅサイト内の建設候補地として想定する地点について示し、了承された。

文部科学省による公募
委託事業者の決定

令和2年11月、原子力機構・京都大学・福井大学を、委託事業の中核的機関として採択。

今後の検討体制

今後の検討の進め方としては、

  • 「試験研究炉の着実な設計・設置・運転」
  • 「幅広い関係機関が利用出来るような試験研究炉の運営」
  • 「地元関係機関との連携構築」

の3つの観点において知見・経験・能力を有する少数の研究機関・大学が、適切な役割分担のもと連携した体制を構築し、これを中核的機関として位置付け、概念設計及び運営の在り方検討を実施することが適切とされた。

1-2.委託事業の開始
文科省委託事業概要
事業名 もんじゅサイトに設置する新たな試験研究炉の概念設計及び運営の在り方検討
事業期間 令和2年度から令和4年度までの実施の見通しで開始。
事業内容 (1)コンソーシアムの構築 (2)運営のあり方検討 (3)概念設計
事業の受託

本事業は、下記の三者が受託することとなった。三者の主担当の業務は下記の通り

  • 原子力機構:「試験研究炉の設計・設置・運転」
  • 京都大学:「幅広い利用運営」
  • 福井大学:「地元関係機関との連携構築」

各々の主担当業務において主導的な役割を果たすとともに、他の機関の主担当業務についても相互に関与しつつ、全体として整合ある効率的な業務推進を行うこととした。また、三者の実施責任者等で構成する「全体統括チーム」を立ち上げ、全体調整、進捗管理、三者間での情報共有等を行い、事業全体のマネジメントを行うこととした。