トレーサラボラトリ

Tracer laboratory

比較的弱い放射性同位体(RI)を使用して研究を行うための諸設備が設置されているトレーサ棟は、鉄筋コンクリート平屋建(一部2階及び地下)の主棟と、廊下でつながった生物別棟からなっている。主棟は中央部の実験室と、そのまわりにある物理実験室、化学実験室、生物実験室用の小室およびRI貯蔵室などから構成されている。中央部の実験室にはX線回折装置、物理実験室には電子顕微鏡、メスバウアー分光装置や摂動角相関装置などが設置され、物性科学、材料工学や核物理学の研究に利用されている。化学実験室にはステンレス鋼製ケミカルフードが据え付けられている。その内の1つには、研究炉で照射された試料を、原子炉棟ホットケーブ室からトレーサ棟まで数秒で移送するための圧気輸送管の取り出し口がある。生物実験室にはRIを含んだ生体試料を取り扱うための装置が設けられている。平成14年および平成26、27年に大規模な改修が行なわれ、新たな研究の展開に対応できる環境が整備された。
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トレーサラボラトリ