京都大学 複合原子力科学研究所
核放射物理学研究室

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メスバウアー核種

メスバウアー核種

メスバウアー効果を観測するためには、対象となる原子核が適当なエネルギー励起準位と寿命をもつことが必要になります。そのような核種(メスバウアー核種)はおよそ100種類ぐらいありますが、この実験をするためには、その励起準位へ崩壊する親核種(ガンマ線源)が必要となります。 現在、一般的にメスバウアー効果の実験が行われているのは57Fe、119Sn、151Euです。
当研究室では、これらの核種のほか、寿命が短いため一般には測定が困難である短寿命γ線源を、原子炉で中性子照射することによって作成し、 メスバウアー効果の実験(125Te、129I197Au、など)を行っています。 現在、このような実験ができるところは世界的にもほとんどありません。
当研究室では、以下の青文字の元素のメスバウアー分光の測定が可能またはその実績があります。
H                                 He
Li Be                     B C N O F Ne
Na Mg                     Al Si P S Cl Ar
K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
Cs Ba * Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
Fr Ra **                              

 *ランタノイド La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu
**アクチノイド Ac Th Pa U Np Pu Am Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr

A A メスバウアー核種(当研究室で測定実績のあるもの)のある元素
A メスバウアー核種(原子炉で線源が作れるもの)のある元素
A メスバウアー核種(原子炉で線源が作れないもの)のある元素
A メスバウアー核種のない元素

注意:原子炉で線源が作れるものは(n, γ)反応で親核種がつくれるもので、親核種の半減期が100日未満のものとしました。