実験設備管理部 阿部さん

1日のスケジュール

時刻                 内容
8:30                会議・部会
 前の週に行った作業や出来事について報告し、今週の予定を簡単に報告します。
9:30            共同利用者との打ち合わせ
 電子線型加速器(ライナック)の出力条件確認や実験環境の確認などを行います。新規の利用者に対しては、設備教育も実施します。
10:00              共同利用実験準備
 共同利用者と共に実験の準備作業を行います。電子ビーム測定や実験装置の冷却については特に気を付けて行っています。
12:00                 昼食
 
13:00          ライナック起動・電子ビーム調整
 打ち合わせで決定した条件で加速器を起動します。
 新規の条件でのビーム調整は、実験者と確認しながら調整を実施します。
 実験者の要求に応じて、ビームの微調整を行う。
15:00             ライナックビーム監視
 遠隔でライナックのビーム状態を監視します。
 マシントラブルや測定値の異常が見られれば、即時に対応できる体制としています。
17:00             ライナック運転引継ぎ
 ライナックの運転を継続して行う場合、運転中の注意事項と連絡先を伝えて運転業務の引継ぎを行います。
17:15                 退所
 

複合研に就職したきっかけ、どういう経緯でここを見つけましたか?

 第一次試験(当時は「国家公務員試験2種」)合格後、化学職での採用募集を見かけたことです。大学の専攻が化学でしたので、知識が応用できると考えました。

ご担当の管理業務の紹介をお願いします。

 実験設備管理部に配属されています。実験設備管理部は主に研究所内の様々な大型実験装置やホットラボラトリ・トレーサ棟といった施設の保守管理を行っています。他にも機械工作やIT支援なども行っており、多様な人材が所属する部です。
 私は主に電子線型加速器(ライナック)の運転及び保守管理を行います。共同利用者の研究支援も手伝っています。人手がいるときには、互いに協力し助け合っています。

仕事をしている中でやりがいを感じることはありますか?

 共同利用者の要求に応じて、新たな加速器運転条件を確立できたときに、利用者に対して貢献できたことに、やりがいを感じています。

共同利用者はどのような方々ですか?

 研究所内利用者のほかに他大学の方や公的研究機関の方が主な方々です。所内の研究者と共同研究することで民間の方も共同利用者として利用されることもあります。

大学の専攻内容は今の仕事に活きていますか?

 専攻が化学であるため、担当している機器の保守管理にはあまり関与しませんが、有機溶剤の取り扱いや共同利用者との実験打ち合わせなどで活用できています。

どのような資格を持っていますか?また、その資格は現在の仕事に役立っていますか?

 私が習得した資格の中で、第1種放射線取扱主任者資格は、様々な放射線を取り扱う施設を保守するにあたって、放射線の特徴を知るうえで役立っています。また、施設を利用する方々へ説明する際にも、自信を持って説明できるようになったので、非常に有用な資格となっています。
 他に、施設内で使用する設備(低圧・高圧・特別高圧電気設備、電気工事士、クレーン、玉掛け)や化学物質(甲種危険物、有機溶剤、特定化学物質、酸素欠乏硫化水素)に関する資格を取得しています。