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配属先と主な業務内容-放射線管理部-

 放射線や放射性物質の利用は科学研究において重要ですが、化学物質などと同様に有害性もあるため適切に管理する必要があります。また、放射線は五感で感じることができません。そのため、目的に応じて、放射線や放射性物質を適切な方法で測定し管理することが重要です。放射線管理部では、作業している方のみならず、地域にお住いの方の安全を担保するために、どのような方法で測定し、監視するのが適切なのかを判断し、普段から測定を実施しています。この結果、研究所員、当所をご利用になられる共同利用者の方々、地域住民の安全・安心を守ることにつながっております。

 多くの知識や経験が必要になる放射線管理は、原子力・放射線利用分野の根幹をなす重要な分野であるため、それに携わることができるということは非常にやりがいのあることだと言えます。

放射線管理部の行う業務

1.放射線モニタの点検、記録(原子炉施設、放射線施設)

放射線モニタの値に特異的な変化がないことを確認し、日々記録しています。

この実施は各種所内規定に定められています。






2.放射線モニタの校正、維持管理(原子炉施設、放射線施設)

使用している放射線モニタが正しく動作しているのか(正しい指示値を示すのかどうか)を年に1度以上の頻度で、校正又は点検しています。






3.環境試料のサンプリング(原子炉施設)

研究所周辺の決められたポイントで半年に1度、水や土、特定の植物などを採取して、それらに含まれる放射能(放射性物質が含まれている量)を測定・記録し、経年的に変化を追うことで、特異的な変化がないことを確認しています。この結果は周辺自治体へ報告しています。






4.作業に関連する立会・測定(原子炉施設、放射線施設)

管理区域内で作業を行う方々が受ける被ばく量を極力減らすために、作業計画の立案補助、立会い、放射線測定による管理を行います。






5.個人被ばく線量計の貸出など

管理区域内で作業を行う方にはガラスバッジと呼ばれる個人被ばく線量計を着用していただき、作業者の被ばく管理を行っています。さらに、放射線量が高い場所で作業を行う場合はアラームメータなどの特殊な電子式個人被ばく線量計を貸し出し、作業者自身が被ばく量をリアルタイムで認識できるように配慮します。